敵になるといふは、我身を敵になり替へて思ふべきといふ所也
(てきになる、というは、わがみを、てきになりかえて、おもうべきところなり)
from 「五輪書」
宮本武蔵「五輪書」火之巻より。
「拙者(宮本武蔵)がいう“敵になる”というのは、相手の立場に立ってみて、考えるということでござる。」 (私訳)
この言葉の後に、武蔵はこんな例をあげている。
「盗人が家の中に立てこもったときには、われわれは恐ろしいやつ(強い敵)がそこにいると考えてしまう。しかし、盗人の立場に立ってみると、世の中の人をすべて敵にしてしまっており、逃げ場のない状況にもはやどうにもならない気持ちであることに気づく。」 企業トップは、現場の立場に立ってみることで、“気づく”こともあろう。
現場の人間は、企業トップの立場に立ってみることで、“気づく”こともあろう。
上司は、部下の立場に立ってみることで、“気づく”こともあろう。
部下は、上司の立場に立ってみることで、“気づく”こともあろう。
営業マンは、お客様の立場に立ってみることで、“気づく”こともあろう。
商品開発者は、消費者の立場に立ってみることで、“気づく”こともあろう。
などなど…。
“気づき”は、意識変革につながる。意識変革は、新たな行動につながる。発想の転換、モノの見方を変えるべし、なんてよく言われますが、その具体的方法を武蔵は教えてくれている。
posted by こころ元気配達人 at 12:00|
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